なんとなく一瞬の光景というのが、残りやすい季節というか。
刹那な瞬間ってあって。
だから夏って特別な季節なんだろうな・・・なんて思います。
ふむ。
何故この男はこんなくそ暑い真夏のギラギラした太陽の下で寝られるんだろうか。
一応、そう残念なことに一応ここは都心から離れた、いわゆる避暑地というところだったが、期待したよりも暑かった。まだ湿気がないだけましだったけれど。
貸し別荘を一週間借りて、のんびりバカンスとでもいこうぜ!なんていうお誘いの言葉に頷いて。やってきました避暑地。
のんびりという言葉通り、私たちは食料調達の買い物以外はのんびりこの別荘で本を読んだり、贅沢にも昼寝を楽しんだり、うっそうと茂る木々を楽しみながら散歩したりしていた。
昼食がすんで後片付けを終え、冷蔵庫から麦茶を出していっぷくと私がしている間に、この男は庭に置いてあったデッキチェアで昼寝をきめこんでいたらしい。
汗でほんのり湿った前髪をかきわけて、そのまま髪を梳いていやると寝息が少しだけ穏やかになった。それにもクスリと笑いをこぼし。
そーっと起こさないように顕になった額に触れるようなキスを贈り、また髪を撫でる。それでもまだ起きないので、今度は頬に。目の際に。触れるだけのキスを贈る。
「んう・・・」
吐息交じりの声が聞こえ、キミはようやく目を開いた。
寝起きの瞳は、まだぼんやりと焦点があっていなかったが、その様子が幼くてまた笑ってしまった。
ふわっと風吹いた。
木々の葉の音がする。
太陽の光は眩しいけれど、ここは静かで、ひっそりとした秘密の空間のようで。
キミと二人。まるで切り取られた風景画のように、ただ二人だけがここに存在しているかのように思えて。
きれいだなあと思った。
なんの変哲もない風景でも、キミといるといろいろな発見をする。
キミのいる空間はきれいなんだ。
「いいところだね」
「どこが?」
「ここが」
「うん」
「何か変なものでも食ったか?」
「なんで?」
「何か泣きそうだけど、嬉しそう」
「はあ?」
「実に面白い顔をしてるよ」
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